思い出した瞬間、 私は、 一刻も早く、 ココから 離れよう と思い、 とっさに走ろうとする。 だが、 それを先ほどの彼に 腕を掴まれ、 阻止される。 「……なんですか?」 「いや、 俺の名前……と、 君の名前……」 「名前?」 早くこの人から 逃げたいのに、 そんな事を聞かれ、 少し苛立つ。