「ふふっ。よく、顔赤くなりますねぇ。」

「悪かったな。」

やっぱり、紳士的な優弦君も俺様の優弦君も両方とも好きだなぁ。

「お前髪染めてるよな。少し暗い茶髪に。」

「よく気づいたね。みんなには、地毛って言ってるのに。」

「俺、天才だから。わかっちゃうんだよね。」

「自分で言いますか…。」

ふっとため息をつくと「冗談だよ。」と優弦君が言った。

「でも、なんか意外だわ。」

「意外ですか?」

「おう。なんか、親を髪染めて悲しませたくないとか言って髪染めなさそう。」

「あはは。私が髪を染めた理由は、父親に反抗するためですよ?」

「反抗?」

「はい。この話はもういいですよ。」

「一生話す気ねぇだろ。」

「いずれか、話しますよ。」

「いずれかね。じゃあ、そのまで待ってやるよ。」

「上から目線ですねぇ。」