「あー、Nono帰ってきた!!どうだった?王子様とのお話は!?」

蒼乃が元気よく言ってきた。

ていうか、王子様って…。

「別に~、大したことじゃないよ?」

「で、さっき聞いたやつ!!さっき『お』って言ってたよね!?」

「俺様って言おうとしてたんじゃね?」

「咲真はだまってて!!」

その時丁度優弦君が帰ってきた。

「さっきの『お』はテレビで見る時と同じように王子様で紳士的な人だよ~って言おうとしたの。」

優弦君を見ると、俺様って事を言わなくてほっとして、笑ってくれた。

さっきと同じ笑顔にまた胸が締め付けられる。

「やっぱ、櫻木優弦は紳士的なんだよ~。」

「なーんだ。なんか裏ありそうだったのにな。」