結城 紫月 


結城財閥の若き総帥は仕事が多忙で年に数回しか会えない。



前回の訪問はもう半年以上前になる。



葵が紫月に始めて会ったのは10歳の頃。



紫月は13歳でイギリスの大学に進んでいた。



その時に出会ったのが大学教授の葵と美緒の父だった。



父は紫月の類まれなる才能に一目おき、私生活とともに親しくなった。



紫月は一人暮らしだったので葵のママの作る料理目当てに良く訪れた。