紫月はコンピューターにパスワードをかけていた。



もしも泥棒が入ってもコンピューターの中身がわからないように。



「いろいろありがとう」



葵がかしこまってお礼を言うと紫月が柔らかく微笑んだ。



紫月がいてくれなかったらどうしていいのか判らなかった。



死んでいたかもしれない。



3人が死んでしまって生きていたくないと思っていた。



今ここにいられるのは紫月のおかげ。



「葵の力になれて嬉しいよ」