パパ!ママ! いやよ!置いて行かないで! お願い! 連れて行ってよ、美緒!?



「葵?」



うなされている葵の頬を撫でる。



「嫌だよっ!!!」



自分の声にようやく目がパチッと開いた。



「葵、夢だ・・・大丈夫か?」



葵がゆっくりと身体を起こした。



紫月はベッドサイドに用意してあった水を葵の口元に持っていく。



コクッ・・・・



一口飲んで葵は紫月を見た。