「しらをきっても無駄ですよ 貴方の部下が白状したし 本社の方の横領の件も貴方がやった事だとばれています」


紫月が叔父の方へ歩く。


その時、紫月の不自然な歩き方に葵は気づいた。


片方の足を引きずっている。


「何を言っているんだ!」


紫月が生きていた事にショックを隠せない叔父は冬場にもかかわらず額から汗が流れ出ている。


「あなた・・・・」


隣にいた叔母が心配そうに夫を見る。


「とやかく言っても腹が立つだけですね」


紫月はそう言うと黒服のサングラスをかけた男たちに頷いた。