「だ、誰だ!?」


叔父が叫ぶ。


「叔父上、俺です」


男たちの中から銀色の髪に紫暗色の瞳の青年が姿を見せた。


「紫月っ!?」


葵はめまいに襲われた。


「葵!」


ふらっと身体が傾きかけた所へ紫月の腕が葵を抱き寄せる。


宇津木も榊もそこにいるものは皆信じられない。


「紫月・・・?夢じゃないの?本当に紫月なの?」


紫月の身体をぎゅっと掴み顔をよく見ようとする葵。


「葵、心配かけてごめんな?」


涙があふれ出て紫月の顔がよく見えなくなった。