とうとう葵がイギリスへ出発する日がやってきた。


最後に葵とお茶を飲もうと榊と恭臣がリビングにいた。


「わざわざ来てくれてありがとうございます 榊先生」


葵は宇津木が入れてくれた香りの良い紅茶を榊と恭臣に勧める。





バタン!



突然ドアが大きく音をたてて開いた。


入ってきたのは紫月の叔父夫婦だった。


「おや、まだいたのか」


いやみったらしく言う叔父に宇津木が歩み寄る。


「結城様、葵様にご無礼を働くのはおやめ下さいませ」