彼らから離れたソファーに座った。


「お話って・・・?」


葵が切り出すと叔母が鼻を鳴らした。


「ずいぶんとぼけるのが上手なのね?」


「とぼ・・・ける・・?」


葵は何の事かわからず聞き返す。


「もう紫月は死んだのよ いつまでこの屋敷にいるつもりなの?」


きつい声で言い放つ言葉に葵は愕然とした。


悲しみがいっぱいで他の事は何一つ考えていなかった。


「残念ね?大富豪の婚約者を失っちゃうなんて」


今まで傍観者を決めこんでいた娘が口元に笑みを浮かべて言う。