「葵ちゃん?食欲がないんだって?」


ノックの後にすぐドアが開いて榊が入ってきた。


「!葵ちゃん!?」


床の上に倒れている葵の左手首からは血が流れ出ていた。


「何をしているんだ!」


榊はポケットから大判のハンカチを出すと葵に駆け寄り左手首を縛った。


「やめて・・・・」


葵が目を瞑りながら言う。


「何を言っているんだ!いい加減にしなさい!」


榊は叱咤すると葵を抱き上げてベッドに寝かせた。