部屋に戻るまでに2人は何度立ち止まってキスを交わしただろう。


あまりの多さになかなか部屋に着かなかった。


「葵にキスをするともっとキスをしたくなる」


葵はキスをされるたびに体の中に甘い感覚が湧き上がって力が抜けてしまう。


部屋まであと数歩と言う所なのに今も葵は紫月の口づけに翻弄されていた。



* * * * *


甘い時間の後、葵は紫月の腕に抱かれて紫月の顔を見つめていた。


「なに?そんなに見ているんだ?」


「ん・・・紫月って神様が作ったみたいに完璧な顔なんだよね」


「惚れ直したか?」


紫月の指は葵の肩をゆっくりと撫でている。