「紫月、大丈夫だったよ すごく不思議・・・あんなに見ていたのに・・・」


「良かった・・・」


「あたしが悪夢を見た時は絶対に起きると思うよ?すごい悲鳴をあげるから」


葵も身体を起こそうとした。


「葵はまだベッドいるんだ 悪夢はなくなってもまだ身体は良くなっていない」


「・・・はい」


自分の為に仕事をキャンセルして帰って来てくれた紫月に逆らう事はできない。


素直に返事をした。


「おりこうだ あとで榊が来るから」


そう言ってベッドから降りる。


「紫月は?」


不安そうに葵が聞く。


「もちろん、家にいるよ」


紫月は安心させるような笑みを向けた。