翌朝、葵はいつになくよい気分で目覚めた。


隣にまだ紫月がいてその体温がうれしい。


（今・・・何時だろう？）


葵はベッドサイドの時計を見ようと顔を動かすと紫月の目が開いた。


朝日に照らされていつもの紫暗色の瞳が少し明るく見える。


「おはよう　紫月」


「葵　おはよう」


紫月自身、ぐっすり眠ってしまって自己嫌悪を感じた。


「どうしたの？」


「葵、悪夢は？すっかり眠ってしまってわからなかった　大丈夫だった？」


紫月が身体を起こす。