「い、いやっ!嫌だよ!行かないでっ!あたしも一緒に行くっ!」


夢の中で運転席に座っている父親に葵が叫ぶ。


助手席には母親。


後部座席には妹の美緒が座っている。


「お姉ちゃん、そんなに行きたいの?」


にこっと笑う美緒に葵は頷いた。


「じゃあ、一緒に行こうよ いいでしょ?パパ、ママ」


「そうねぇ 一緒に行きましょう」


母も賛成する。



「良かった♪」


葵は喜んで車に乗った。



でもおかしい・・・あたしは普段着なのにみんなはドレスアップしている。


「ママ、あたしこんな格好じゃ行けない」


美緒の隣に座ってから自分の格好に気づいて言った。