家に着くと宇津木が満面に笑みを浮かべて出迎えた。



「お帰りなさいませ 紫月様、葵様」



うやうやしくお辞儀をされると葵はいつも困ってしまう。



「た、ただいま 宇津木さん」



「ただいま 宇津木」



紫月はそっけなく言うと葵の腰に手を置き書斎へ向かう。



書斎・・・?



書斎へ入ると葵は黒革のソファーに座らされた。



「紫月、仕事があるんでしょ?部屋に行っているね」



葵は立ち上がろうとした。