「紫月~ 見ちゃだめだからね?」



葵は肩まで湯船に浸かったが部屋にいる紫月が気になってくつろぐ所ではない。



「そんなに信用ないか?」



ふてくされたような紫月の声が聞こえる。



「だって・・・・」



戸惑う葵の声に紫月は苦笑いする。



何の為に露天風呂のある部屋にしたんだか・・・。



紫月は畳の上にごろんと仰向けになった。



葵の浸かるお湯の跳ねる音を聞いていると眠くなった。



目を閉じると睡魔はやってきた。