目のやり場に困っていると紫月が近づいてきた。



「お帰り」



ウエストに手を回されぐいっと抱き寄せられる。



「し、紫月っ?」



「しっ、黙って」



自分の肩口に紫月の顔があり、ぎゅっと抱きしめたまま動かない。



酔ってるのかな・・・?



「充電完了」



紫月が腕を離した。



一瞬何の事かわからなかった。



きょとんとした顔で紫月を見る。



「なかなか帰ってこないから心配したぞ?」



「あ・・・ごめんなさい」



葵はにっこり笑って謝った。