翌日の朝、貴子が起こされなくても葵は目を覚ました。



「おはよう 貴子さん」



「おはようございます お早いお目覚めですね」



にっこり貴子が微笑む。



「はい!」



葵はそう言ってシャワールームに消えた。



出てくると貴子はいなかった。



昨日の夜用意していた服に着替える。



キャミワンピースは薄いピンクで同じ素材の半そでのカーディガンが付いているものだ。



紫月がロンドンで選んだものだがなんとなくお嬢様ぽいスタイルだ。