「かしこまりました。まだ熱がおありでしょう、お部屋までお送りします」



「大丈夫です・・・」



元気のない返事が返ってくる。



そこへ車が止まる音がして紫月が入ってきた。



「葵、何をしている?」



螺旋階段の上に葵の姿を見つけて顔をしかめる。



「おかえりなさい・・・・」



言っている間に紫月が葵の所へ来た。