理事長



モテモテですね。



心の中で嫌味の一つでも言ってみた。



言った所で葵の沈んだ気持ちがどうなるわけでもなかったが。



恭臣がため息を吐いてもう一度2人を見ると視線を感じたのか紫月の目と会った。



悪い事はしていないのだがなぜか慌ててしまう。



「葵?」



紫月がうつむいている葵の名を呼んだ。