「すごいね! スイートルームなんて初めて♪」



漆黒の瞳がいつもより輝きが増す。



そんな葵を楽しげに壁に寄りかかりながら紫月は見ている。



弾むようにバスルームの方へ入って行く。



「うわっ! この浴槽、5人は入れるね ジャグジーも! 紫月!テレビもついてるぅ」



バスルームから興奮した声が聞こえる。



「なんなら入ってもいいよ」



紫月が真面目に言う。