翌日、葵の思っても見なかったことが起こった。



恭臣が遊びに来てくれて昼食を食べ終わった時、目鼻立ちのはっきりした綺麗な女の人がリビングルームに入って来たのだ。



その女性の後ろで宇津木が困った顔をしている。



「宇津木さん、この方は?」



葵がソファーから立ち上がる。



「わたくしは紫月の婚約者の真屋 由布子よ」



宇津木が紹介するまでもなく髪の毛をアップに結っている女性が言う。