「心配かけちゃってゴメンネ・・・」



真剣に謝る葵は愛らしかった。



「ああ 早く元気になれ」



キスをしたい衝動を抑えて紫月は立ち上がった。



「もう・・・行っちゃうの・・?」



熱のせいか黒目がちの瞳が潤んでいる。



抱きしめたら離せなくなりそうだ。



「あとでまた来るよ」



そう言って微笑むと紫月は部屋から出て行った。