次に目を覚ました時、目の前に紫月がいて葵の顔がうれしそうな顔になった。



「紫月、お帰りなさい」



挨拶した葵だが今が何時だかわからない。



部屋に明かりが点いているって事は遅い時刻だと思う。



「気分はどう?」



紫月の手が葵の額の上に置かれる。



冷たくて気持ちがいい・・・・。



「うん、もう大丈夫」



紫月はまだ上質の麻を使った紺のスーツ姿だった。



帰宅してからすぐに来てくれたようだ。