入り口近くのティールームを通り過ぎロビーを進む。



「紫月・・・ティールームはあっちよ?」



自分よりかなり背の高い紫月を見上げる。



腰に置かれた紫月の手を意識しないようにしても意識してしまう。



「紫月?」



葵の不思議そうな顔を見て紫月は微笑んだが立ち止まらない。



紫月はエレベーターの前に立った。