綾瀬君には聞きたいことがある。




どうして何度も私の夢に出てくるのとか、




どうして記憶が戻ったなんて思ったのとか、




どうしてあんなにそっけない態度をとるのとか。




だから次会った時はちゃんと話させてね。




―キーンコーンカーンコーン




昼休み終了の五分前を告げるチャイムが鳴り始めた。




「わ、やばっ!」




屋上を飛び出し、教室へ急ぐ。