音楽を聴きながら泣いた。
初めてかもしれない。
誰にも見られたくなかった。
でも、一番初めに休憩に入った俊に見られてしまった。
私を見た瞬間、かなり戸惑っていた。
「ど、どうしたんだよ?!」
「なんでもない!ほっといて…」
「ほっとけるかよ!」
「関係ないじゃん…」
私も俊も何故かムキになっていた。
「仕方ねぇだろ…気になんだからよぉ…」
前髪を掻きながら恥ずかしそうに俊はそう言った。
気になる?私のことが?!
告白…じゃないよね…
「またまたぁ~なに言ってんのよぉ~気にしなくていいから…ね?」
私の悪い癖。
人が真剣に話しているのに流してしまう。
これ以上先を聞くことが怖いんだよ…
私は部屋を飛び出した。