京「…っ!!」


翔「…っ気をつけろよ………」


京「翔……っ!?」




「…わかってるよ。 私がそんなヘマすると思う?」



微笑んだつもりだった。
でも、自分でもわかるくらいに頬がつっている。

…笑えてなかった。


でも敢えて、私はそれに気付かないフリをした。




「──10分以内だから、もう行くね」



俯いている2人を視界に入れることもせずに、私は静かにその場を去った。





静寂の中に響いた、ドアの閉まる音は



私の心の扉を示しているように思えた───