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──私は、ある事件が起きた日以来から、1人でご飯を食べることができなくなった。
1人で食べると、その時のことを嫌でも思い出してしまうから。

それに加えて、引きこもりがちになり、ご飯を食べる量も格段に減った。



元々その事件が起きた時から2人は心配してくれていたんだけど、酷い私の状態を見て無理やり外に連れ出してくれた。

その時に連れてこられたのが、でっかい豪邸の家……京たちの家だった。



ボロボロな私を京と翔が拾ってくれた。
この恩は一生かけて返していこうと思ってる。



拾ってくれた時から一緒に住んでる私たちは、もう家族みたいなものだ。

ちょっとした癖とか、そういうのはもう見破ってる。



…というか、2人の家に一緒に住んでるから、必然的に手伝いはしなくちゃいけない訳だけれども。

それでも、2人がいない時とか、京だけが家にいる時は自主的に家事をするんだ。