──ギィィィ……
創立当時から建て替えられていない旧校舎の屋上は、雪火幹部らの溜まり場だ。
さびた鉄が擦り合う、耳につく音に顔をしかめると、今度は高くも低くもない、中性的な声が聞こえてきた。
春「あっ、蓮と昴やっときたー。どれだけ待たせれば済むのさー!」
ぷくっと顔を膨らませ可愛く怒鳴ったのは、春斗だ。
その顔は、女顔負けの可愛さである。
蓮「…うるせぇ。
……黒野 伶の情報いらねぇのか」
春・柚「聞きたい!」
悠・秋「別にいらねぇ(聞きたくない…)」
昴「…聞きたいっていう人がいるんでとりあえず説明しますね」
どうやら、聞きたくないという悠輝と秋斗の意見は却下されたようだ。
2人は渋々聞く体制につく。