そう書かれた紙を見て、ふと顔を上げる。



そこには心配そうに私を見る男性がいた。



短髪が似合う、彼の耳には補聴器が付けてある。


耳が聞こえないのだと分かり、私はコクリと首を上下に振れば、安堵の笑みが零れた。




‘‘立てますか？’’



という紙と共に手を差し伸べてくれた。



私は、彼の手を取り立ち上がった。