なるほど

中川は全員に声が行き渡るこの機能を逆手に取ったのだ。
 

「並木翔の情報一つにつき五万円払う。情報の内容によっちゃあ、それ以上だ。

どうだ?」
 
考えなくとも答えは出ていた。
 
「遠慮しておきます」
 
「なぜだ?」
 
「並木さんは俺の仲間なんで」
 
きっぱりと言い切った孝也の心は晴れ晴れしていた。