だが家族も恋人もいない孝也に、もはや失うものはなかった。

引っかかるのは「無一文でも参加できる」というところだ。

本来ならギャンブルは持ち金がなければならない。


疑問を抱きつつも脳内ではギャンブル台に座って大金を手にしている自分を思い描いていた。