勇太の家までは歩いて10分。チャリなら5分のところにある。
私は少しおしゃれをしていたので、自転車に乗りたくなかった。だから、早歩きで勇太の家へと向かう。

勇太の家の前に着いた。インターホンを押すのが躊躇われる。
スカートの裾、髪を整えて・・・

ピンポン

鳴ったと同時くらいに勇太がドアを開けた。

「おせーよ」

まだ2時25分である。

「遅刻してないもん」

勇太の家の玄関は靴でいっぱいでどこで靴を脱ぐのか迷ってしまう。
隅っこで靴を脱ぐと、勇太が案内してくれる。

「まあ入れよ」

玄関からすぐの部屋が勇太の部屋だった。