台所の有り様に愕然として固まっていたけれど、開いたままのドアが後ろから伸びてきた手によって閉められた。

「次行くぞ。質問は後でまとめてしろ」

「…コク」

臭かったんでしょうか。イケメンさんの顔が険しい。

早足にその場を去るイケメンさんの後を追いかけると、金髪の人もついてきた。

「今ここな。ここちゃん覚悟しとけ~」

なんだか楽しげに聞こえるのは気のせいでしょうか?

さっきまで気にしていなかったけれど、廊下をよく見るとホコリの塊が壁際でころんころんしてる。

この家、どうなってるの?この人たちは本当にここで住んでるの?

台所あんなんでご飯どうしてるの?

疑問は疑問を呼んで、頭がぐるぐるする。

そんなことを考えてる間についた、次の目的地。またまた木製のプレートに、ひらがなで“らんどりー”って書いてあった。今度はシャボン玉の絵が書いてある。

プレートには誰も突っ込まず、イケメンさんが無言で開けるように促してくる。

もう驚かないぞ!そんな決意を固めてドアの前に立って、ドアを開ける!

「…?っ~!!」

あ、開かないっ!!!なんで!?踏ん張ってドアをどれだけ引いても全然動かないっ!!

なんで!?