「お前を買ったのは「おーい、若様ー。終わったぞー。無茶な要求を短時間で終わらせた俺を誉めてー」うるさい信洋」

急に割り込んで入ってきたのは男の人。ちゃ、チャラい…!

金髪の髪。耳の上辺りでピンをクロスさせて留めてる。かっこいいんだけど、なんかとにかくチャラい!

呆然と入ってきた人を呆然と見上げていると、バッチリと視線があった。

「あれ、ここちゃん起きてるじゃん。着物似合ってんよ」

「…」

「信洋、追加だ。メモ帳のアプリ入れとけ」

「え゛~。マジですか。結構めんどくさいんすよ?」

「声が出ないらしい」

「え?…ここちゃん怖かったのか。そかそか、しょーがない。ここちゃんのために頑張るからな」

よしよしって頭を撫でられる。この人何者…?

「信洋、日課表は」

「はいはい。できてますよー。はいここちゃん」

渡されたのはA4のラミネート加工された紙と、ポケットサイズのメモ帳に、三色ボールペン。