神代 怜。

あたしは君の瞳が嫌いだ。

光に満ち溢れていて何もかも見透かしそうな力強い瞳。

あたしとは何もかもが違う。

君が光で、あたしは闇。

君と話してると、いつか、君を君たちを信じてしまいそうになりそうだ。

そうなってしまえば、また大切な人ができてしまう。

あたしは臆病だから、また大切な人をつくって、いなくなるのが怖いんだよ。

あたしの過去を聞けば、どうせ君も最低だと思うんでしょ?

だったら、誰にも話さない。

あたしには愛狼だけで十分なの。

怜「ゆめと、俺の過去を聞いてくれないか?」

空「僕は話さないのにいいの?」

怜「俺はお前に聞いてもらいたいだけだ」

空「わかった」

怜「俺らが中学生の頃、つまり金龍に入る前に何て呼ばれてたか知ってるか?」

空「知らない」

本当は知ってる。

うみのことを調べたときに一緒に出てきた。

怜「そうか。
俺らはHated personって呼ばれていたんだ」

Hated person

つまり、嫌われ者っていう意味。

怜「金龍に入る前は俺たちは荒れていた。
だから、周りの人に嫌われていたんだ」

悲しそうに笑うなら「最低だよな?」って聞かなきゃいいのに。

あたしは君を思って言葉を話せないのに。

下手すれば傷つけてしまうのに。