「注文、しないの?」


「え?あー!あのヒト達きたらしよ??先に頼んでたらなんかアレでしょー?」

「てかシーカに行ってなかったんじゃん??忘れてた!」



「あのね、いまからコージローさん達がくるの!!!やばくない!?本当に夢みたいなんだけど!!」




「誰?」


「シーカ!!やっぱり知らないんだ!!!あのねぇこの街で一番カッコよくてぇ、イケメンでぇ、お金持っててぇ、」


「帰る」



「あッ!待ってシーカ!!違う違う!コージローさんとってもいいヒトなの!大丈夫!!5人と5人って設定だから帰られると困るの!」

「合コンじゃん」


いつも通り二人に腕を掴まれながら引き止められる。いつもなら諦めて席に戻るけど男が来るなら別だ。



なんで男とランチ食べなきゃなんないワケ?ふざけんな絶対帰ってやる。


「合コンじゃないって!ランチ会だよぉ!!シーカ、帰らないでぇぇ!!」





わたしをつかむ腕が少し緩んだから勢いよく振り向いて出口へと足を進めようとしたら、




「おぉ??オネーさん帰んの?…いーねぇカワイーじゃん。俺このコ。」