背筋を寒気が這いのぼって、わたしはぐっとデスクの端をつかんだ。

やだ……どうしよう。まさか、これ、ストーカーってやつ?
動転しているわたしの前で。

ドロリ。
突然、画面が歪んだ。

え?

そのまま写真は1枚ずつ消えていって、デスクトップ画面が黒く塗りつぶされていく。

やだ、何これ……どうなっちゃってるの!?
びっくりしてキーボードをガンガン叩いたけど、画面はもう真っ黒になってしまって、反応が何もない。
うそ……何!? 壊れたの!? なんで!?
ちょっと、動いてよおぉっ!

「奈央さん?」

亀井くんが怪訝そうに、わたしの方を覗きこんだ。

「どうかした?」

「なんか……あの、パソコンの調子がおかしくて」

翠も反対側から顔を出す。
「あーこれウイルスにやられたんじゃない? 変なメールでも開けたんじゃないの?」

ウイルス……もしかして、あの画像のせい……?