首筋に顔を埋めていた拓巳が、ちらりと、上目遣いにわたしを見た。

どくんっ……!


それは。
……欲望に溺れた……煽情的な目だった。

触れられているのは、服越しなのに……体の内側が、あっという間に熱を帯びて。
わたしをタマラナい気持ちにさせる。

「や……っ」

やだ……
足……力が、抜けていく。

そして。
首筋にピリッと痛みが走る。

「んん……っ!」
噛みつかれたのだと気づいた時には。
拓巳の手はわたしから離れていた。

「も、もおっ会社で何すんのっ!」
ガクガク震える足を踏ん張って、必死で洋服を直す。
だだ、誰にも見られなかった……よね?

首筋に手をあてる。
絶対……アトついてるっ!

「わかった?」