「……なによ、妬いてるの?」
拓巳の真似をして冗談めかして言うと、彼の視線がギュッときつくなる。
そしていきなりわたしの腕をつかむと、自販機の影にひきずりこんだ。
「ちょっ……なにすっ」
「シッ……みんなに聞こえちゃうよ?」
その瞳に意地悪な光をきらめかせて、わたしの両手首を片手でまとめ、頭上に固定した。
「ちょっ……!」
ちょ……ちょっと! こんなとこで何を……
わたしは必死で首を振るけど、拓巳は意に介さず、空いた手でわたしの体をまさぐり始める。
「ふっ……」
思わず漏れてしまいそうになった声を、必死でこらえた。
声なんか出したら……
数メートルのところに、みんながいるのにっ!
「あ……っ……」
必死で唇を噛んで耐えるわたしの体、そのラインに沿うように、胸からウエスト、太ももへ。
拓巳の手が触れていく。
でも……え?
なんだか、昨夜よりずっとその手は性急で、荒っぽくて、びっくりしてしまう。
余裕が……ない、みたいな。
え。……なんで?