――コンコン

「あっ!千龍の総長も来たね」

――ガチャッ

「遅れて申し訳ありません。」

入ってきたのは一見不良には見えないしいていえば〔爽やか青年〕と言える男の人が入って来た

「いいよ、その諸事情やらは片付いたの?」

「はい、諸事情といっても妹が一人で出かけたら迷子になったらしく、迎えに行っただけなので問題ありません。」

妹が迷子?

「あぁ、紘ちゃんに紹介しようか」

この人がナオとしゅうの総長

「千龍総長の葛西 空海(かさい くうかい)」

「葛西です。宜しくお願いします。」

丁寧に頭を下げてきたのでつられて、

『龍崎 紘です。よろしくお願いします。』

あたしも、頭を下げた

「頭をお上げ下さい。紘さんは、白龍の姫さんです。」

ひ、姫だと

言われなれない言葉を聞き、あまりにも似合わなすぎて、背筋がゾワゾワってした

堪らず

『姫って呼ぶのやめてくれる?それと、敬語もやめて、あたしもタメで話すから』

と、いってしまった…

「えっ!いいんですか?」

空海は驚いているけど

『うん、それからあたしのことも紘って呼んで。あたしも、空海って呼ぶから』

「はは、白龍の姫さんは面白いなー!おっと、姫じゃなかったな!」

ツッコもうとしたけど、気づいたのでツッコまなかった

「じゃあ、よろしく。紘」

『こちらこそ。で、空海の妹が迷子になったって大丈夫なの?』

結構そこが気になった

「あぁ、大丈夫だ。昔から方向音痴な子でな、必ず弟か俺と行動するんだけど、今日はどうしても、行っておきたい場所があったみたいでな、1人で出かけたら見事に迷子になって俺に連絡してきたんだよー!」

方向音痴って、大丈夫なのかな?

『妹さんは、いくつなの?』

気になるのはそこだ

「今、12歳だよ。中1だよ。」