そんな事を考えながら周りを見ていたら、前の席の金髪の男の子が振り返り

「ねぇ、紘って呼んでもいいかな?」

子犬系男子という言葉がよく合う男の子だった

『うん、いいよ』

やっぱり男でも知り合いは作っとくべきだと思い了承した

「ありがと、俺、真木 直也(まき なおや)ナオって、呼んでね!」

『了解、ナオね!』

授業が始まってもナオは、この学校のことを教えてくれた

あきちゃんが怖いからあきちゃんの授業はちゃんと受けるとか、行事には力を入れていることなどたくさんの事を教えてくれた

ナオと話していたら1限が終わったみたいで、1人の男の子が近づいて来てナオの肩に手を回した

「ナオー!美女独り占めはよくねぇぞ!俺、佐々木 修也(ささき しゅうや)しゅうって呼んで!」

髪の毛が肩に付くか付かないかくらいで軽く巻かれている感じで、髪色が根元から毛先のちょっと上まで銀で毛先だけ赤になっている

まさに、モテ男とでもいう顔立ちをしている

「なんだよ!しゅう!てか、首絞めんな!苦しいわ!紘、こいつ女タラシだからな!」

「ナオにだけは、言われたくねぇなー!かわいい顔してどんだけの女を騙してんだよ!」

「騙してねぇよ!勝手に向こうが勘違いするだけだ!」

言い争っているけど、仲がいいことは傍から見ても分かる

じゃれているようにも見てる

「あっ!ちなみに、俺らいとこ同士なんだぜ!」

ナオが教えてくれた

「俺の母親とナオの母親が二卵生の双子で今でも仲がいいんだよ!」

へぇ、双子のお母さんか…

「ついでに、親父同士も親友らしくて小さい頃から一緒なんだよ!」

なるほど、納得

『だから、そんなに仲いいんだね!』

いとこ同士で親も仲良しだと子供も仲良くなるのか…

「「仲良くねぇよ!」」

『クスッ…ハモった!仲良い証拠じゃん』

2人は嫌がってる顔をしているようだが、あたしから見たら犬同士がじゃれてるようにしか見えない