酔った勢いとは云えども、「人肌恋しい」だの「抱きしめてくれる人が居たらいいのに」だの、その他にも放送禁止用語が表記されていたのだ。が、どうせ、携帯での遣り取りでしかないから大丈夫だろうとタカを括った。その彼…仁科君からのメッセージに対して、ぼんやりと返信をする。


「おかえりー!」


 シンプルな言葉だけで送信ボタンを押すと、あちらもシンプルに「ただいまー」とだけ返してくる。こういう状態の場合は恥ずかしさも何もなくスムーズな遣り取りを出来るので、肩肘張らずに言葉を組み立てる。



「どれぐらいまでこっち居る?」


『18日まで』


「そうかあ。」


 この遣り取りだけでたったの2分。メッセージだけでなら、かなり素早く遣り取りが出来る自信はある。この微妙な空白の時間にも間髪入れずにメッセージを送る。