「ところで、お嬢様。明日優花様が来られるそうですよ」




「本当に?」

さっきまで背けていた顔をこちらへ向ける。

「えぇ…久々に、こちらへ戻られるそうで。」


「明日…」



「もちろん、そう言われると思ってパーティーの準備をしていただいています。」




「さすが隼人。私にとって、この世で一番の執事だ」


さっきまでの不貞腐れた顔は、どこへやら。

俺はいきなり馬鹿から世界一の執事にまで格上げ…。


「ありがとうございます。」



でも、そう言われるのは年甲斐もなく嬉しいものだ。