「………だから」


壱が説明を始める。


「俺は未央奈が好きな訳。それで、未央奈も俺の事ちょっとは好きなんちゃうかな?って思って…紗英に相談しててん。」


「紗英ちゃんとの関係は?」


なんかうち浮気を問いただしてるみたい。


「幼馴染み」


「幼馴染みっ?!」


「あー!もぅ、恥ずかしいから止めっ。未央奈行くで…」


「どこに?」


「映画見る約束やろ?はよいかな…終わるやん。」


「…」


まぁ、いっかぁ。


「うんっ!!


「ほら」


壱が手を出す…


「……」


「ふふ」


「気持ちわりぃ。笑うなよ…」


「だって嬉しいねんもん!ってか紗英ちゃんと俊二人にしてよかったん?」


「………」


「壱?」


「あーあいつらなら大丈夫やで。」


「何で?」


「だって付き合ってるもん。」


「えーっ?!」


「そんな事どうでもいいから。行くで!」


「うん!」


売り言葉に買い言葉やったけどそのおかげで、今こうして壱の“好き”がめっちゃ伝わった。


初めは“悔しい”って思いだけで壱に“好き”を伝えれなかったけど…これからは毎日言うな?
堂々と…


「壱っ!大好き!」



end