一瞬驚いたような顔をした彼女だったが、直ぐに真顔に戻り「こちらです」と言っておとなしく案内してくれた。

調理場には屋敷中の人間が残したものやそのときに出た余り物か大量にあった。　

料理は得意だ。

と言うか覚えざるを得ない環境だった。

余り物食べるのなんて、いつぶりかしら、と内心ワクワクしながら調理を始めた。

そうして、出来上がった料理をそのまま調理場で食べ上げリジェスに「ありがとう」と一言いって自室に戻った。

部屋に帰ると明日の予定を立てる。

シアン様の許可さえおりれば少し城下町を見てみたいと思う。

あとは、体が鈍らないようにレボティーと剣の稽古もしたいわね。

勿論、時期王妃としての勉強も怠らないし抜かりない。

私のやる事は山のようにある。暇をしている時間などない。

本来なら、シアン様と愛人の関係に一々口を出してる暇さえ惜しいと思ってしまう。

でも、仕方ない。私は彼の妃なんだもの。

色々と考えていると時計の針が11時を指していた。そろそろ寝ようとおもい、最後に日課である日記をつけてだだっ広いベットに見を沈めた。