情勢が動いたのは止血してもらった直後だった。


ーパーン


また銃声が鳴り響いた。


「っ!」


キュッキュッキュッダンッ


望が足を撃たれ、躓くような形で倒れた。


「ははっ!やっちまった〜
お前の周りにいるやつはみぃんな不幸になっていくなぁ〜
髙野琉太も可哀想だったよなぁ!お前がアイツに庇われたりしなきゃアイツは死ぬことなかったんだからなぁ〜」


あっははははっ!


堂島の笑い声が響いた。


「ま、どっちでもいっか〜
アイツでもお前でもどっちがいてもそんな変わんねぇもんな〜
アイツなんか死んでもどうでもいいよなぁ〜」


ーブチッ


その時に俺の中で何かがキレる音がした。


そこからの記憶はない。