「わぁ!玲くんすごいね!」


笑顔で手を合わせた葉七ちゃんに癒やされた。


「そうかなぁ?
葉七ちゃんも頑張って!」

「うん!」


頷いた葉七ちゃんは、そーっと輪ゴムの穴にこよりを入れ、クッと引っ張った。


「あぁ〜」

ヨーヨーは少し持ち上がり、こよりが切れてしまった。


「惜しかったね」


僕の言葉に残念そうに頷いた。


「姉ちゃん。惜しかったな!
好きなの一個持って帰っていいぞ!」


おじさんの思わぬ一言に葉七ちゃんが笑顔になった。


「え、ほんとですか!?
ありがとうございます!」


葉七ちゃんが狙っていた、緑のヨーヨーを受け取った。


「本当にありがとうございました!」

「おぉ!また彼氏と来てな!」


おじさんの言葉に葉七ちゃんの顔がボっと赤くなった。


「また来ますね!」


僕は上機嫌におじさんに返事をして、その場を去った。